「ゲル」とは
ゲルとは、少量の固化剤やゲル化剤を添加することで、液体の流動性が失われて固体状になったものです。これは、固化剤やゲル化剤の分子や粒子が化学反応や物理的な相互作用によって三次元的な網目構造を形成することで生まれます。油系ゲルの種類
油系のゲルは、大きく以下の2種類に分類されます。①オルガノゲル・・・分子や微粒子が相互作用することで三次元的な高次構造を形成するタイプのゲルです。例として、12-ヒドロキシステアリン酸、アミノ酸誘導体、デキストリン脂肪酸エステルなどが挙げられます
②オイルワックスゲル・・・ワックス成分が油中で析出し、結晶が物理的に絡み合うことで構造を形成するタイプのゲルです。例として、固体パラフィン、ポリエチレン、キャンデリラロウなどが挙げられます
これらのゲル化剤が形成する高次構造のメカニズムによって、ゲルの硬さやレオロジー特性(粘性や弾性などの流動特性)は変化します。1)
化粧品においても、油を増粘・ゲル化する技術が広く応用されています。
日清オイリオグループでは、油系ゲル化剤として以下の製品を提供しています。
増粘・ゲル化剤
ノムコートHK-G
(製品情報ページへ)
化粧品表示名称:(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル
幅広い油剤の増粘・ゲル化が可能。チキソトロピー性のあるゲル化物が調製可能。W/O乳化安定剤として使用が可能。
増粘・ゲル化剤
ノムコートSG
(製品情報ページへ)
化粧品表示名称:トリ(ベヘン酸/イソステアリン酸/エイコサン二酸)グリセリル 幅広い油剤の増粘・ゲル化が可能。環状シリコーンの固化が可能。チキソトロピー性のあるゲル化物が調製可能。W/O乳化安定剤として使用が可能。
幅広い油剤の増粘・ゲル化が可能。環状シリコーンの固化が可能。チキソトロピー性のあるゲル化物が調製可能。W/O乳化安定剤として使用が可能。
増粘・ゲル化剤
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【参考文献】
1) 柴田雅史,J. Jpn. Soc. Colour Mater., 85[8], p.339(2012)
2) 柴田 翔太, 松澤 誠, 大山 慶一. チキソトロピー性を有する油系増粘剤 高級脂肪酸エイコサン二酸グリセリル. Cosmetic Science. 2024年8月号. p.52-59.
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