Cosmet’Agora 2025【展示会参加レポート】

展示会(Cosmet’Agora 2025)に参加しました!

 先日、2025年1月14~15日にパリで開催された化粧品処方の展示会「Cosmet'Agora」に参加いたしました。
Cosmet'Agoraは、化粧品処方にフォーカスした展示会で、出展企業による処方コンペがメインイベントとなるユニークな展示会です。主に原料商社や原料サプライヤーが出展し、欧州の流行トレンドに合わせた提案処方を展示するため、フランス国内の処方開発者が集まります。

展示会(Cosmet’Agora 2025)概要

イベント情報
会期2025年1月14日(火)~2025年1月15日(水)
開催地
パリ / フランス
会場Espace Champerret

欧州のトレンド:「サステナビリティ」な処方開発

 今回、日清オイリオグループでは現地代理店のブースにて参加し、現地顧客のニーズ収集を中心に活動を行いました。欧州市場ではISO16128に基づく自然由来指数の高い化粧品処方が求められるため、基剤となる油剤には機能性のみならず高い自然由来指数が求められます。弊社も自然由来指数を意識した油剤選択により、高い自然由来指数の口紅処方を開発して現地のお客様に紹介しました。

 展示会のメインイベントである処方コンペティションは、展示会会場の中央に設けられた特設ステージに各社開発の処方サンプルが並び、参加者は自由に処方のコンセプトやテクスチャ等を確認します。

 参加者は各出展企業のブースを訪問することで興味を引いた処方の詳細を知ることができ、出展企業は顧客との商談機会を得ることができるため、双方にwin-winな仕組みとなっています。コンペティションの表彰もあり、参加者と事務局によって投票が行われ、グランプリ受賞の処方が1日目の夕方に発表されます。今年のグランプリ受賞はフランスの代理店がエントリーしたスキンケアクリーム処方が選ばれました。シリカを高配合し、べた付かずにさらっと仕上がるユニークなテクスチャが特徴的な処方でした。

 

 

人物画像
会場で感じたトレンド!

 会場全体で感じたトレンドとしては、如何に『サステナビリティ』な処方開発をするかです。
ここで言うサステナビリティは、製品をプロデュースする過程全体に求められます。例えば、『水の移動は二酸化炭素排出量を増加させるため、水を含まないスティック剤型を開発する』や、『バルク製造における加熱工程を如何に減らすことができるか』など、「原料の自然由来指数が高い」だけでなく、如何に化粧品の製造における環境負荷をトータルで減らすことができるかという点に着目している点が徹底していると、強く感じました。
ここまで徹底して地球環境対策に取り組んでいる点は、今後、欧州での事業展開を考える上で参考になり、非常に有意義な展示会参加となりました。

<展示会の様子(処方コンペティション)>

展示内容

 今回の展示会では、以下の製品を中心に原料紹介を行っております。
製品名化粧品表示名称説明
サラコスTG-810S(カプリル酸/カプリン酸/コハク酸)トリグリセリル自然由来指数1.00の高機能油剤です。
オイルワックスゲルの経時での硬度低下を抑制することで、経時安定性に優れた口唇化粧料が得られます。
ノムコートNWベヘン酸ベヘニル自然由来指数1.00のワックスエステルです。
キャンデリラワックスと適宜混合することで析出する結晶構造が大きく変化し、物性に優れたカードハウス構造有する緻密なオイルワックスゲルが得られます。

まとめ

 「Cosmet’Agora 2025」では、ブースにご来訪いただいたお客様に弊社製品の価値をお伝えするとともに、多くのご意見、ご要望をいただくことができました。
これらの声にお応えし、会社の基本方針である『これまでより「もっとお客さまの近く」でビジネスを展開する』を実践し続けるため、新たなご提案を携えて今後の販促活動を展開して参ります。